充電器による速度の違い

こんにちは。Yです。

どんどんバッテリー容量が大きくなっていく昨今のスマホ事情ですが、使用する充電器によってどのくらい速度が変わるのか手持ちのデバイスで比較してみました。

・テスト端末
Apple iPhone X (iOS11.2.6)
HUAWEI Mate 10 Pro (Android 8.0.0)
Samsung Galaxy S7 edge (Android 6.0.1)
LG V20 PRO (Android 7.0)

常用端末のため各端末に入っているアプリや設定は同等ですが、OSの違いや利用NWの違い、購入からの経過期間の差などもあることから、厳密なものではなく参考程度とお考え下さい。


1.最速パターン

まずは各端末ごとに最速の充電器での比較です。

縦軸が端末の表示している電池残量(%)、横軸が充電開始からの経過時間(分)です。

iPhone XはApple純正の61W USB-C電源アダプタとUSB-C - Lightningケーブル、Mate 10 ProはHUAWEI純正のSuperCharger、Galaxy S7 edge及びV20 PROはUQ共通ACアダプタ05 (多分Quick Charge2.0)を用いています。

(将来のMacBookシリーズ購入を見越して61Wを所有していますが、29W USB‑C電源アダプタでもiPhone Xの充電に於いては全く同様と思われます。)

50%までの到達はiPhone XとMate 10 Proが速く、どちらも大凡30分で50%の充電が出来ています。充電を忘れて寝落ちした朝など、急いでいる際にこの速さは嬉しいですね。
最終的な充電完了は(iPhoneを除き)電池容量の順 (V20 PRO > Galaxy S7 edge> Mate 10 Pro > iPhone X)となりました。

2.代替パターン

続いて、最速ではないものの「高速充電」と呼べるレベルの充電器での比較です。

iPhone XはApple純正の12W USB電源アダプタとLightningケーブル、Mate 10 Pro及びV20 PROはauのTypeC共通AC02(USB PD対応で最高27W)、Galaxy S7 edgeはAnkerの5-Port Turbo Charger(PowerIQ 1.0で最高12Wと思われる)を用いています。

iPhone Xの50%到達が早いのは変わりありませんが、充電開始から完了まで概ね電池容量通りの進捗でした。(iPhone Xの充電完了がゆっくりなのも変わらず。)

3.端末ごとの比較

個人的に最も興味があったのはここで、元々Galaxy S7 edgeやV20 PROのためにQuick Charge2.0対応充電器を買い揃えていたのですが、昨今の端末はこっそりとUSB PDにも対応しているものが多々あるようで、実際の所どのくらい差が出るのか気になっていました。

iPhone X (USB PD 対 12W充電器)

最終的な充電完了までの時間は、USB PDで131分、12W充電器で136分とたった5分の差しか出ませんでした。
しかしグラフの通り、75%辺りまでの充電はUSB PD利用時かなり速くなっており、これは急ぎの充電時には大きく効果を感じることとなるでしょう。

2018/03/13追記
61W USB-C電源アダプタのレビュー欄に「高速充電に対応しているのは29Wと87Wのみ」という記載がありました。
しかしiPhone Xの商品ページ最下部の備考欄や、Appleのサポートページには61W USB-C電源アダプタでも高速充電対応との記載があります。
折を見て改めてAppleに確認をしたいと思います。
追記ここまで


Mate 10 Pro (HUAWEI SuperCharger 対 USB PD)

HUAWEI SuperChargeは、電圧ではなく電流を上げることで高速充電する独自規格で、純正のSuperChargerと純正の専用ケーブルを組み合わせることで最大で5Aの電流が流れます。 (HUAWEIはこれを超急速充電と呼んでいます)

結果は一目瞭然で、最初から最後まで圧倒的な差となりました。
充電完了はSuperChargeで107分、USB PDで134分と、約30分の差です。


Galaxy S7 edge (Quick Charge2.0 対 PowerIQ)

キャリア純正品のQuick Charge2.0充電器と、独自規格以外の中では最も速いと思われるAnkerのPowerIQとで比較を行いました。
(Quick Charge2.0の方が上がり方が滑らかなのは、単に取得サンプル数の違いです。)

これも、流石に差は大きいですね。
充電完了までの所要時間はQuick Charge2.0で104分、PowerIQで122分でした。

個人的には、自宅用の据え置きがQuick Charge2.0、出張用の持ち歩きがAnkerのマルチポート充電器なものの、就寝中の充電がほとんどということもありこれまで差を感じていませんでしたが、こうやって計ってみると(当然ですが)Quick Charge2.0の方が速かったです。


V20 PRO (Quick Charge2.0 対 USB PD)

元々はQuick Charge2.0充電器(+TypeC変換アダプタ)を用いていましたが、最近自宅の配線を変えた際にUSB PD充電器に変更していました。

ほぼ同速度と認識しており、「もしかしてTypeC共通AC02ってQuick Chargeにも対応してて実はそっちで充電されてるんでは???」などと心の中で思ってましたが、そんなことはなかったようです。
全体的にQuick Chargeの方が若干優位なようで、充電完了はQuick Charge2.0で85分、USB PDで90分でした。


4.バッテリー容量の差を考える

ここまで、端末に表示される電池残量(%)での比較を行ってきましたが、iPhone Xの2,716mAhとMate 10 Proの4,000mAhなど、そもそものバッテリー容量にもそれなりの差があるため、上記の最速パターンを縦軸mAh換算で比べてみました。


HUAWEIしゅごい・・・・・・・

充電完了まで全力で流し続けるわけではないのであくまでも計算上の話にはなりますが、HUAWEI SuperChargeの速度だと、iPhone Xはたったの43分でフル充電できちゃう計算です。すごい。

iPhone Xの高速充電がかなりなだらかなことや、V20 PRO実は遅いやんけ・・・ってことなど、色々と気付きがありますね。

5.まとめ

1台しか端末持っていないような人の場合は、各独自規格の充電器で充電するのが依然最も速いみたいですが、複数端末持ちの人にはUSB PDが最適解なのかなと思います。


誤りやご意見など、何かあればコメント欄からご連絡ください。

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